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#006 石川県 「菊姫」
菊姫

・酒造りに欠かせないお米。
食米とは違い、でんぷん質が少なく酒造りに適したお米を「酒造好適米」と呼ぶ。
酒造好適米の中でも優れている酒米が山田錦である。
稲穂が非常に高く、米の中心(心白)と粒自体も大きい。
主に兵庫県と福岡県が名産地だが、特に兵庫県加東市と三木市が優れており、そこで収穫された山田錦を特A地区山田錦と呼ばれている。特A山田錦とは何がすごいのか、昔ある酒蔵に聞いた事がある。
蔵元曰く「段々畑の中で、ただでさえ倒伏しやすい高い稲穂が数十メートル先までびっしりと綺麗に並び、 農家の皆さんのプロ意識の高さには頭が下がった。」とおっしゃっていたのを思い出す。
山田錦は米の磨き(精米)に優れており、酒になってからも熟成期間が長ければ長いほど旨味を出す。
よって大吟醸などには打って付けの酒米なのである。

「新酒鑑評会で金賞を取るならYK35(ワイケーサンゴー)で造れ!」と言われたほどである。
Yは山田錦、Kは協会9号酵母(熊本酵母)、35は山田錦の精米を35%(65%削る)まで磨けというジンクスまで広がった。

それほど山田錦は何処の酒蔵も入手したい酒米であり、とくに特A山田錦はその最高峰、
入手困難なゆえ、旨味、味わい、余韻がどれも群を抜いてすばらしい。

菊姫の酒米は全てその三木市吉川(よかわ)町の特上米「特A山田錦」を使用している。

・山廃造り
正式な呼び方は「山卸し廃止もと仕込み」といい近代酒造りでは乳酸菌を添加する速醸もと
によって造られる。
しかし山廃を含む生もと(きもと)造りは昔ながらの製法で乳酸菌を自然に作り出すことによって
重厚な酸味と旨味、コクを引き出す。
山卸しはその作業で行う「櫂入れ」のことをいい、それをせずに自然のなるがままに乳酸菌を作るので
山卸しを廃止させた「山廃」と言うのである。
ただし、ひと工程をとばすという事は温度管理、発酵状態には最善の注意を払わなければいけないため
何処の蔵でも手間が掛かるため数少ない醸造方法なのである。

・杜氏
この山廃造りを全国的に有名にさせた杜氏が山廃の神様、農口尚彦氏である。
能登流の伝説杜氏四人衆、皆はこう呼ぶ、能登四天王と。
開運の故 波瀬正吉、満寿泉(ますいずみ)の三盃幸一、天狗舞の中三郎そして農口氏である。
現在では菊姫を離れほかの蔵に移り、この蔵も瞬く間に脚光を浴びた。その蔵の名は常きげんである。

当時、農口氏の醸す酒は「旨味がなく、こんなの酒じゃない!」と地元で馬鹿にされていた。
「地元で美味い!と思わせる酒造りを」と思い山廃仕込みに辿り着く。
まったく酒の飲めない農口氏は成分表の数字を頼りに、飲み手の意思を十二分に尊重し
誕生したのが菊姫山廃純米である。

その山廃純米は現在では通年出荷されているが未だに年に一度、出荷されるのが
「菊姫山廃純米無濾過原酒」である。
無色透明のお酒が多い中、炭素濾過もせず酒本来の持つ色、それは黄金色。ほんのり薄化粧と言ったところではないでしょうか。
そんな心意気で醸したお酒をこの時期はずれまで、眠らせて今宵皆さまの前に登場したこのお酒をじっくりと
味わっていただけたらと思います。

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