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#009 埼玉県 「神亀 活性にごり酒」
神亀 活性にごり酒

宅地開発の波が押し寄せる埼玉県蓮田に三千坪はある神亀酒造の敷地はこんもりと繁った林いや、 森のようにどこが入り口なのかさえ分からず、初めて訪れた人は周囲を3,4周もしてしまうほどの大きな森で、 皆は「酒造りのトトロの森」と呼んでいる。

昭和43年に東京農業大学を卒業した小川原良征(おがわはら よしまさ)は「小さな蔵は大手メーカーと違った 酒を造らないと将来生き残れない。」として蔵人達の反対を押し切って純米酒造りを始めた。

しかし、醸造用アルコールに糖類と人工調味料を加えた三倍増醸酒造りが全盛の時代で純米酒は「辛すぎる」 と言われ売れずに、先祖伝来の田畑を切り売りしながら経営を続けていく。

そんなある日、売れ残ってタンクに貯蔵され続けた酒を味見したら、角が取れて丸い深みのある味わいに 変化していたのである。

これが熟成酒の誕生となる。

当時日本酒は製造してから1年を超えたものは早くも古酒と呼ばれていた。小川原氏はその古酒を神亀の看板商品 にしようと考えたが、税務署は許さなかった。

税法では蔵出し税といって酒造会社が酒を出荷する時に、酒税がかかるシステムになっている。
酒税を毎年確保したい税務当局は小川原氏が酒を年度を超えてタンクに貯蔵することに難色を示し 「言うことを聞かなければ廃業しかないぞ」と何年にもわたり、圧力をかけられた。

しかし小川原氏はそれにも負けず何とか毎年熟成酒を蔵出しできるようにまでなってゆく。

小川原氏が蔵の酒をアルコール添加を一切しない、全量純米という日本酒革命を起こしてから20年。
当時全国各地に約2200あった酒蔵は現在1400までに減っている。

「品評会に出す酒ではなく、自分が飲んで旨いと思う酒を造るのが基本」をモットーに 熟成純米酒とならんで人気なのが、別名和製シャンパンとまでいわれた活性にごり酒である。

今でこそ、各地の酒蔵で活性にごり酒は広く造られているが小川原氏がこの酒を思いついたのは 東農大を卒業して間もない1970年頃だという。

この頃のにごり酒は火入れ殺菌しており、甘くてトロッとしているのだが、神亀は瓶の中で酵母が生きている生酒のため 爽快でシュワシュワと飲み心地もよくとてもめずらしがられた。
この酒を買ったお客様が栓の抜き方を間違えて、栓が天井まで飛びお酒が噴きこぼれてしまい、 衣服やカーペットを汚す等の苦情もたくさん寄せられた。

当時は栓を開けるときの注意書きを貼ってなくて、酒販店からお客様に開け方を説明してくれるよう頼んでいたが、守られていなかった。

ある大学の教授から請求されたモーニングのクリーニング代9万円を最高に売上の大半は弁償の費用に消えてしまったという。

お料理との相性は天ぷらや揚げ物、肉料理などの油を口の中で繊細にキレイに洗い流してくれる。

元祖活性純米にごり酒を噴きこぼれないよう、ご自分の手で上手に開けて、楽しんでみてはいかがでしょうか?

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