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毎日の仕入れの中で、店長の目にとまったお酒がほとんど日替わりで登場します!
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#040 漫画「夏子の酒」
夏子の酒

今回で記念すべき40回目の掲載が出来ました。これも一重に「てんちょうの冷蔵庫」を読んで下さる皆さまやこの企画に携わる関係者のお陰であります。本当にありがとうございます。そして40回目は何を書こうか随分前から考えておりましたが、今回はお酒の紹介よりも何故アタクシが国酒に魅了され、この仕事に携わることになったのか、そしてそのきっかけをお話ししたいと思います。
皆さまもご存知のように日本酒は世界のアルコールの中で最も複雑な発酵技術を要します。麹菌がデンプンを食べて糖とアルコールに変化する並行複発酵です。アタクシは15年ほど前まではお恥ずかしながら日本酒を全くと言って良いほど無知でした。日本酒技術は勿論のこと、知っている銘柄といったら「剣菱」くらいで、「越の寒梅」は聞いたことあるけど見たことも飲んだこともありませんでした。実家が飲食店だったので、以前は特級、1級、2級と級別でわかりやすかったのに、特定名称酒に変わり、ますます日本酒はチンプンカンプンだったのです。実家では修業先から戻った弟に「これからは様々な日本酒を扱おう。」と言われ、店を臨時で休み山形の酒蔵に行きました。その行き帰りの新幹線の中で熱心に弟は日本酒を語り、山形からの帰りにはその足で地酒を扱う有名居酒屋で、これから我々が扱う日本酒を初めて口にしました。飲み口良く、芳醇で以前自分が口にしていた日本酒とは一線を画していました。こうして日本酒を飲む楽しさを覚えていきました。しかし、我々は売り手です。こんな思いをどう口に出して説明し、オススメするのかわかりませんでした。いくら参考文献を読んでも頭に入ってきません。そこで手にしたのが漫画「夏子の酒」でした。東京でコピーライターを目指していた酒蔵の娘、夏子が亡き兄の夢を叶えるために蔵に戻り、周りから反対されながらも兄が残したわずか1500粒の幻の米「龍錦」を自らの手で栽培し龍錦育成会を作り上げて見事に復活。そして今度は酒造りにも励み、見事に純米大吟醸「康龍」が完成。そこには様々な人間模様があるのです。そして次ぎに出版された漫画は夏子の祖母の話「奈津の蔵」これは昭和3年頃の電気も電話もない時代、佐伯家に嫁いだ奈津はしきたりや風習、そして悲惨な戦争の中で生きていくお話です。理解ある優しい若旦那、佐伯善造を徴兵に取られ戦死、空襲で娘を失い、当時の酒蔵には女性は出入り禁止でしたが、善造の意志を受け継ぎ酒造りに励むのです。どちらも夢中で何度も何度も読みました。
その甲斐もあって利き酒師や酒匠の資格も取得できました。お客様にも酒造りのことやお酒の表現方法なども説明できるようになったのです。
それから「夏子の酒」はドラマ化もされました。残念ながら当時は全く見ておりませんでしたが、DVDBOXで復活しました。
こちらも無我夢中で見ました。そうすると今度はこの原作にもなった新潟の久須美酒造への思いが強くなり、いつか蔵訪問に行きたくなったのです。それが今年ようやく実現したのです。まさに感無量の瞬間でした。今でも樽一のスタッフには「日本酒のことを知りたかったら夏子の酒を読め。」と言っています。酒造りの行程だけではなく、酒造りの思いを知ってもらいたいから「夏子の酒」を薦めるのです。また気持ちを改めるためにも自分でも再度読み返し、初心の思いを大切にこれからも日本酒に携わっていこうと思います。

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